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重症筋無力症の患者さんが気を付けなくてはいけない薬

  1. 睡眠薬、精神安定剤
    セルシン、サイレース、セレナール、ユーロジン、ハルシオン等
    これらの薬は筋力を低下させることがあります。
  2. アミノグリコシド系抗生物質
    ストレプトマイシン、ゲンタシン、アミカシンなどの主として筋肉注射として使われる抗生物質は筋力を弛緩させる作用があるといわれています。ペニシリン、セファロスポリン系等、主としてのみぐすりとして処方される抗生物質はおおむね大丈夫です。
  3. 消炎鎮痛剤の一部
    ボルタレン、インダシン、ロキソニン等
    これらは特に重症筋無力症に注意するように記載はありませんが、実際には症状の悪化がみられることがあります。
  4. かぜぐすりの一部
    ダンリッチ等
    市販薬は、もし飲んで悪化するようであれば、上記の消炎鎮痛剤か、軽い安定剤によるものだと思われます
    いずれにしろ症状の悪化がみられれば、中止してください。また一般的にカゼをひくと症状の悪化がみられることが多いです。
  5. 前立腺肥大、排尿障害の薬
    ポラキス、等
  6. パーキンソン病の治療薬
    アーテン、アキネトン、等

このほかにも重症筋無力症に投与してはいけないとされている薬はたくさんあり、これらの薬が実際に重症筋無力症の患者さんに投与されることも多くあると思われます。多くはほとんど自覚症状の悪化なくすごされるようですが、もし、重症筋無力症の症状が新しい薬を飲んだ後悪化するようなら、その薬を中止して主治医に相談してください。

一般開業医を受診される場合、あるいは他の病気で手術されるような場合はもちろん重症筋無力症であることを伝えておくほうがよいとおもいます。自分の飲んでいる薬のリスト(処方箋)や、抗アセチルコリン受容体抗体の値などをメモしておくとよいと思います。

歯を抜くときなどに使われる局所麻酔剤は、全身に影響がでるほどの大量を使わない限り、局所麻酔剤の副作用で重症筋無力症を悪化させることはないと思われます。ただ処置の際の痛みや不安などで症状の悪化する可能性はあります。

外国にいったら役立ちそうな表現

私は筋無力症です I have Myasthenia Gravis. アイハブ ミアステニア グラーヴィス
息が苦しいです I cannot breathe. アイ キャノット ブリーズ
歩けません I cannot walk. アイ キャノット ウォーク
病院へつれていってください Take me to a hospital. テイクミー トゥ ア ホスピタル
救急車を呼んで! Ambulance! アンビュランス
神経専門医に見て欲しい I need a neurologist. アイ ニード ア ニューロジスト
プレドニンを3錠飲んでいます I take prednin, 3 tablets アイ テイク プレドゥニン スリー タブレッツ
マイテラーゼを3錠飲んでいます I take myterase, 3 tablets アイ テイク マイテレーズ スリー タブレッツ

青いところにアクセントがあります。

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