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2011年7月例会 ・緊急特別講演 ・トピックス ・企業・製品紹介 ・一般講演 3. ICRマウスの特徴を有するヘアレスマウスに関する基礎的研究 4. 動物実験における動物の安楽死について −生命尊厳のための最後の動物福祉− 5. 化学発癌モデルで解ること解らないこと・遺伝子改変発癌モデルで解ること解らないこと 6. セラミド細胞内選別輸送タンパク質 (Ceramide transfer protein; CERT)はマウス個体発生に必須である |
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3. ICR マウスの特徴を有するヘアレスマウスに関する基礎的検討 |
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○山内丈史1,樋口順哉1,山下弘高1,田中宏幸1,永井博弌1,稲垣直樹1(1岐阜薬大・薬理) 【目的】ICR マウスはヒスタミンに対して高い感受性を有し、ヒスタミンによって高頻度の掻破行動を発現することから、痒み発生機序の解明に有用であると思われる。しかし、ヒスタミンを皮内注射するには注射部位を除毛する必要がある。当研究室では ICR マウスとヘアレスマウス(HR-1)を交配し、ICR マウスの特徴を有するヘアレスマウス(H-ICR)を育成してきた。本研究では H-ICR マウスの特徴を明らかにするため、マウス受動皮膚アナフィラキシー(PCA)ならびにヒスタミン皮内投与による掻破行動および血管透過性亢進を、 ICR マウスおよび HR-1 マウスと比較した。 【方法】PCA : エーテル麻酔下でマウスの頸背部に dinitrophenyl(DNP)基に対するマウスモノクロナール IgE 抗体を皮内注射して受動的に感作し、24 時間後に DNP 化したウシ血清アルブミンを含む 0.5% Evans blue 生理食塩水溶液を尾静脈内注射して反応を惹起した。反応惹起直後から 1 時間、マウス後肢による掻破行動を自動測定装置 MicroAct を用いて観察した。掻破行動観察後にマウスを頸椎脱臼死させ、反応部位を採取し、血管透過性亢進を評価した。 【成績】PCA の誘発により、HR-1 マウスでは掻破行動に有意な差が見られなかったが、H-ICR マウスでは ICR マウスと同様、高頻度の掻破行動が誘発された。また、ヒスタミン投与によっていずれのマウスにも高頻度の掻破行動、顕著な血管透過性が認められたが、HR-1 マウスは他の 2 系統に比べ掻破行動の頻度が低いように見えた。 【結論】ICR マウスの背景を有するヘアレスマウスは ICR マウスと同様にヒスタミン高感受性であると推定された。したがって、本マウスはヒスタミンによる痒みの発生機序の解明に有用であると考えられる。
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