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活動レポート

医療薬学フォーラム2018・第26回クリニカルファーマシーフォーラムに参加して

[文責]:大橋 一輝[公開日]2018年8月1日

2018年6月23日(土)、24日(日)に東京ビッグサイトTFTホールにて開催された医療薬学フォーラム2018・第26回クリニカルファーマシーに参加しました。「よりよい医療をめざして-基礎と臨床の連携が実現する医療薬学の成果-」というメインテーマでした。

私は今学会で「眼科領域における用法のひらがな表記は左右誤認リスクを軽減する」というテーマでポスター発表を行いました。このようなテーマを持った背景には、病棟業務の中で看護師から点眼薬に関する左右さし間違いのインシデントへの対応策を求められたことがきっかけでした。

漢字表記の「右」「左」は文字数が同じで漢字の形も似ている。ひらがな表記にすることで文字数を変えることができ、視認性が向上する。一見簡単で当たり前のことのように思えますが、効果に関して文献が限られていました。

ポスターの示説時間では病院薬剤師、製薬企業、基礎分野の研究者とあらゆる分野の方々から質問や感想をいただくことができました。「こんな簡単なことで実際にインシデントを減らすことができるのか。」「当たり前のように思えるけど確かに調べていなかった。」といった声をいただき、素直な臨床疑問に基づいた研究の大事さとそれを情報発信していくことの大切さを感じました。幸いなことに、薬事日報の編集者から取材を受け、7月4日の薬事日報「無季言」に取り上げていただきました。

2日間にわたる学会では、薬剤耐性(AMR)アクションプランを受けた報告・発表が散見されていたのが印象的でした。感染制御チームを中心に薬剤選定を行い第3世代の経口セフェム系抗菌薬を使用しないといった施設が見られるなど、先進的な取り組みをされていることは新鮮に感じました。

タイトな日程ではあったものの、多くの知見を得ることができました。また、得るだけでなく業務に活かして最終的には患者さんに還元することを忘れないように、今後の日常業務・研究活動に取り組んでいけたらと考えています。

最後になりましたが、貴重な発表の機会を与えていただいた先生方および発表に際して貴重な助言をくださった先生方にこの場をお借りして深く御礼申し上げます。


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