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研究概要

研究について

ヒトを含む動物には、"外部の状況に対しいかに最適な行動をとるか"が求められています。この一連のシステムには、感覚系および記憶にもとづき外部の状況を"認知・判断"すること、それを実行するための"運動"することが含まれます。当研究室では、健全な認知・判断システムと運動システムを知ること、そしてその障害された機能を再生・再建すること、を目指した研究に取り組んでいます。

現在、「障害運動機能の再生/再建」、「リハビリテーション」、「発育期の情動形成メカニズムの解明」といったテーマについて、動物レベルでは"発育・環境"という視点、細胞レベルでは"分化・発達"という視点から研究を展開しています。遺伝子/分子、細胞、動物/行動レベルと幅広くアプローチしています。

主な研究テーマ

  1. 幹細胞(ES / iPS細胞)を用いた障害運動機能の再建
    • 周産期低酸素虚血性白質障害に対するオリゴデンドロサイト前駆細胞移植
    • 病態脳に発現する栄養因子関連物質の解析:生理作用メカニズムの解明
  2. リハビリテーションによる障害運動機能の再生
    • 脳内出血後のリハビリテーション:効果メカニズムの解明
    • 内包出血後の運動性下行路の再編と機能回復:皮質-脳幹路の果たす役割
    • 脳梗塞、頭部外傷、パーキンソン病に対する幹細胞移植とリハビリテーション
    • 周産期低酸素虚血性白質障害に対する発育期リハビリテーション
    • リハビリテーションにおける"やる気"の重要性;脳内ドパミン神経系との関連
  3. 発育期の情動形成メカニズムの解明
    • 発達期の環境刺激と情動形成:豊かな環境、うま味刺激
    • 発育期うま味摂取による攻撃性変化の解析:腸脳連関(神経性)の脳内機構
  4. 成体のオリゴデンドロサイトーニューロン間相互作用の理解
    • オリゴデンドロサイト力覚によるミエリン形成機構の研究
    • オリゴデンドロサイトによる成体脳のミエリン新生とリモデリング
    • ニューロン – オリゴデンドロサイト相互作用の異常と神経疾患
    • 中枢神経系の発生と幹細胞分化の研究