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名古屋市立大学大学院医学研究科臨床病態病理学(病理学U)のホームページです。

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〒467-8601 愛知県名古屋市瑞穂区瑞穂町川澄1

教室のご紹介

病理学

 病理学は”病気の成り立ちや過程を主に形態学的手法を用いて追及する学問”と定義されることが多いのですが、その技術を用いて病理診断が行われています。内視鏡で胃の病変を採取することが胃内視鏡検査で、顕微鏡を用いてその病変を診断することが病理診断です。病理診断は極めて精度が高いため、現代の医療では治療方針の多くが病理診断によって決定されます。それゆえ、病理診断はしばしば”最終診断”と呼ばれています。われわれの教室は、この医療に直結する病理診断を専門にしています。


病理診断について

 私たちは、名古屋市立大学病院および関連病院の病理検体を正確、且つ迅速に診断して臨床医の適切な治療選択に貢献できるよう努力しています。今日の医療において病理診断の果たす役割はますます重要になってきています。例えば分子標的治療薬の多くは、病理診断による認証がないと患者さんに使用できません。分子標的治療薬の使用が最も有効と考えられる患者さんを病理診断が選択しているのです。病理医は患者さんと接することは比較的少ないのですが、臨床医とは検討会や個々の討論によって接することが多く、重要な情報を提供するため、病理医はしばしばドクター・オブ・ドクターズと呼ばれます。私たちの教室は機構上、基礎講座に属していますが、その活動が診療と直結しているため、内科や外科といった臨床教室と同様、関連病院を多数有しています。


臨床病理症例検討会(CPC)について

 CPCとは、残念ながら亡くなられた患者さんの病理解剖結果について臨床医と病理医が集まって検討する会です。この会は医師にとって患者さんの一生を振り返ることのできる唯一の機会であると同時に、実際の主治医でなくとも、参加者が全医療経過を体験できる極めて貴重な機会です。患者さんが亡くなられたということは広い意味で医学の敗北です。しかしその患者さんから出来る限り多くのことを学び、もし同じような患者さんと出会ったら、今度はよりよい医療を提供しなければなりません。CPCでは、病理医による死因の究明(そのため病理医はしばしば病院の裁判官とも呼ばれます)、研修医・医学生への教育、希少症例の解説、医学研究における重要性などが討論されます。      

教育・研究について  

 私たちは教育を最も重要視しています。そして病理学の醍醐味である”実際に病変を目で(顕微鏡で)見て、理解する”ことが”疾病の理解を極めて容易にすること”を理解してもらうために全力を挙げています。この根底にあるのは、病理組織を通じて患者さんを見るという姿勢であります。私たちはその認識に立ち、人間を主な対象とし、疾病のメカニズム解明に関する研究とともに診断に直結する病理学に関する研究をテーマとしていています。研究は教育と切り離して考えることはできません。私たち医学に携わる者の義務として、先人の積み上げてきた医学財産を医学生に伝え、それをさらに輝かしいものにするために大学院生とともに研究を行います。研究では日常の疑問を明らかにし、その奥に流れる真理に少しでも近づければ素晴らしいと考えています。その過程で、深い人間性、広い教養、豊かな想像力を身につけることができるでしょう。そして研究の機会に触れることができた人は自身の更なる発展とともに、後進にその精神を伝えていってほしいと願っています。  
    

関連病院  

・名古屋市立西部医療センター

・名古屋市立東部医療センター

・名古屋市総合リハビリテーションセンター

・名古屋第二赤十字病院

・社会福祉法人 聖霊会 聖霊病院

NTT西日本東海病院

・国立病院機構名古屋医療センター

JA愛知厚生連 海南病院

JA愛知厚生連 知多厚生病院

JA愛知厚生連 稲沢厚生病院

・豊川市民病院

・常滑市民病院

・春日井市民病院

・名古屋徳洲会総合病院

・小牧市民病院

・蒲郡市民病院

JA三重厚生連 菰野厚生病院

[2020年7月]




Department of Pathology and Molecular Diagnostics名古屋市立大学大学院臨床病態病理学

名古屋市立大学大学院医学研究科
臨床病態病理学(旧:第二病理)
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