教授ごあいさつ

ご挨拶

名古屋市立大学 特任教授 津田洋幸

恩師 佐藤壽昌、伊東信行 両先生の「強く、正しく、温かく」の教えを心に置いて研究室を運営して来ました。スタッフには以下を念頭に置いて研究を進めることを求めています。

教室の指導運営者には、常に先頭に立って進む意志とスタッフへのサポート力が求められていると自戒しています。

国立がんセンター研究所(現国立がん研究センター)では杉村 隆総長、寺田雅昭研究所所長(当時)の薫陶を受け発がん機序の研究を行いました。2003年に日本で初めて名古屋市立大学に開設された大学院医学研究科における分子毒性学研究分野を担当し、化学物質による発がんリスクとその機序、環境発がん物質のin vivo短期スクリーニングモデルの開発を行ってきました。また、動物実験と二重盲験ヒト介入試験で乳蛋白のラクトフェリンの大腸発がん予防作用を明らかにし、また活性型Kras遺伝子をラットに導入して世界で初めてのラット膵管がんモデルを確立しました。最近では、金属ナノマテリアル(二酸化チタニウム、酸化亜鉛)、炭素ナノマテリアル(フラーレン、カーボンナノチューブ等)の肺発がんリスク評価法について、マクロファージを介する毒性・発がん性の機序に注目した研究開発を行っています。

所属学会

研究について

がんの原因

がんの発生原因をみると、喫煙習慣と食事(献立の内容)が70%近くを占め、残り30%に運動(不足)、職業、感染(ウィルス、細菌、原虫)、環境化学物質、放射線・紫外線等がある(Doll & Peto、国立がん研究センター等)。これらの原因のうち、喫煙と食事は各人が心がけることによって防止可能であり、感染症も予防でき得る。残りの原因の中には、非意図的に化学物質または放射線・紫外線への暴露があり、それらに対しては、リスク評価に基づく暴露防止の行政処置と国民への情報周知が必須である。


※各図の拡大図をご覧になる場合はをクリックしてください。

安全と安心の三要素

環境中の有害要因に対して「安全で安心できる」社会を構築するためには科学者の役割が要である。科学者(研究者)は、有害要因に対して適正なリスク評価を行い、有害性や発がん性を起こす最小用量を見つけ出し、それ以下の実質的無作用量を提示する。さらに、バイアスなく評価データの開示を行い、それに基づき許容リスクの設定に積極的に参画することが求められる(リスク評価)。行政は、開示されたリスク評価結果に基づき、化学物質の生産、使用、廃棄に際して適正な管理をしなければならない(リスク管理)。また、リスク評価とリスク管理の情報は、勝手な解釈を入れること無く、国民、消費者に開示されなくてはならない(リスクコミュニケーション)。これらの三要素(下図左)を正確に機能させるためには三者を総合的な管理体制下に置く機関必要である。総合管理機関は科学・行政・消費・生産に携わる委員から構成され、その活動には透明性と中立性が求められる(総合管理・下図右)。

本研究室ではがんの発生を少しでも減らすためにこの三要素の根源となる環境発がん要因のリスク評価の研究を行っている。


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略歴・受賞

略歴

1975年
医学博士(名古屋市立大学医学部病理学第一講座・伊東信行教授)
1977-1979年
カナダ・トロント大学医学部病理学教室(Emmanuel Farber教授)留学
(博士研究員)
1983-1988年
名古屋市立大学医学部病理学第一講座講師
1984年
ドイツ国立がん研究センター細胞病理部 (Peter Bannasch教授)留学
(文部省在外研究員)
1989-1993年
藤田保健衛生大学医学部病理学第二講座助教授
1993-2003年
国立がんセンター研究所部長(実験腫瘍学)
2006-2007年
日本学術会議連携会員
2003-2008年
名古屋市立大学大学院医学研究科分子毒性学分野教授
2009年−現在
名古屋市立大学特任教授(ナノマテリアル毒性学)

受賞歴

1997年
日本がん研究振興財団・田宮記念賞(ラット肝発がんモデル)
2009年
厚生労働大臣功労賞
2010年
高松宮妃癌研究基金学術賞
(トランスジェニックラット膵管がんモデル)

その他

2014年8月
名古屋市立大学蝶ヶ岳ボランティア診療所訪問

名古屋市立大学蝶ヶ岳ボランティア診療所

名古屋市立大学蝶ヶ岳ボランティア診療所

名古屋市立大学蝶ヶ岳ボランティア診療所

名古屋市立大学蝶ヶ岳ボランティア診療所

2016年8月
名古屋市立大学蝶ヶ岳ボランティア診療所訪問

名古屋市立大学蝶ヶ岳ボランティア診療所

名古屋市立大学蝶ヶ岳ボランティア診療所

名古屋市立大学蝶ヶ岳ボランティア診療所

名古屋市立大学蝶ヶ岳ボランティア診療所

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