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愛知県地域医療再生計画

活動予定

研修内容
1. 新生児、周産期ケア講習会
2. 新生児蘇生プログラム(NCPR)講習会
3.小児救命救急処置講習会
4.救急シミュレーション教育
4−1 周産期研修会
4−2 一次救命処置講習会
4−3 成人の二次救命処置研修会
4−4 中心静脈カニュレーション指導者養成コース
4−5 困難気道管理研修会
4−6 超音波ガイド下腰椎穿刺法、硬膜外穿刺法研修会
4−7 新生児人工呼吸管理シミュレーション研修
4−8 周産期緊急上部消化管内視鏡研修
5.救急研修会開催の受け入れ


1.新生児・周産期ケア講習会


概要:新生児医療の現場ではハイリスク新生児や低出生体重児など集中治療が必要な新生児が増加しています。新生児・周産期医療の重要性は社会的にも高まっており、新生児・周産期医療および看護の標準化とさらなる向上が求められています。このようなニーズに応えられるよう、新生児・周産期医療および看護に必要な処置およびケアの技術を修得する講習会です。

対象:新生児・周産期医療に携わる医師および看護師・助産師、医・看護・助産学生

内容:
新生児期にみられる様々な疾患に対する処置

新生児医療で使用される保育器、人工呼吸器、輸液ポンプなどに関する基礎知識
超低出生体重児、極低出生体重児に対するNICUでの日常ケア
胎児から子宮外生活への適応
ディベロップメンタルケア
など
 

講習時間:2-4時間
場所:NICU模擬病室


2.新生児蘇生プログラム(NCPR)講習会

Aコース」新生児蘇生法「専門」コース
Bコース」新生児蘇生法「一次」コース


概要:
日本周産期・新生児医学会が運営する、新生児に対する心肺蘇生法を修得するための講習会です。国際蘇生連絡委員会(ILCOR)のConsensus 2005を受けて日本救急医療財団・日本版救急蘇生ガイドライン策定小委員会が作成した、日本版救急蘇生ガイドラインに基づくものです。講習会受講後,試験に合格し所定の手続きを経て「新生児蘇生法修了認定」の資格を得ることができます。 

対象:
Aコース:二次・三次周産期医療機関の医師、日本周産期・新生児医学会専門医、新生児蘇生に携わる専門性の高い看護師、助産師、など
Bコース:一次周産期医療機関の医師、新生児蘇生に携わる一般の看護師・助産師、卒後臨床研修プログラムにおける産科・新生児研修医、医学部学生、看護および助産学生、救命救急士、など 

内容:
Aコース:気管内挿管や薬物投与などの高度な手技もしくはその知識を含む、高度な新生児蘇生法
B
コース:気管内挿管や薬物投与などの高度な手技を除く、基本的な新生児蘇生法 

講習時間:
A
コース:講義とあわせて標準5時間
Bコース:講義とあわせて標準3時間 

Aコース修了認定者はその後一定の手順を経て,Bコースのインストラクターの資格を得ることができます。 

場所:NICU模擬病室

3. 小児救命救急処置講習会

概要:小児の二次救命処置(PALS)は小児医療、救急医療に従事する者であれば誰もが知っておくべき基本的な内容である。新生児の蘇生を学習する前に、この基本的な小児、乳児に対する二次救命処置(PALS)をまず学習すべきであると考える。

対象: 医療従事者(医療関係者)
内容:AHA PALS講習会。小児、乳児の一次及び二次救命処置が施行できるようになる。

開催頻度など: 
年に2?3 

場所:多目的室 

主な使用備品:
レールダル社のALSベビー200 (乳児の二次救命処置用人形)

レールダル社のメガコードキッド&バイタルシム (小児の二次救命処置用人形)
レールダル社シムベビー(乳児の高機能シミュレーター)
レールダル社のシリコンレサシテータ 乳児用(乳児のバックバルブマスク)
レールダル社のシリコンレサシテータ 小児用(小児のバックバルブマスク)
小児、乳児の喉頭鏡、パソコン、液晶モニターなど

4−1.周産期研修会

 
概要:妊娠の診断から分娩まで“安全なお産”のための正しい知識と手技を学ぶ。   助産師業務ガイドライン、産婦人科診療ガイドライン(産科編)の理解を深める。

対象:医学部学生、研修医、産科婦人科専攻医、産婦人科医師
助産科学生、看護師、助産師 

内容及び研修時間:
 分娩介助コース(各2時間、年間約3回)
(1)正常分娩コース:正常経膣分娩における介助法、会陰切開・修復法を学ぶ。
(2)異常分娩コース:肩甲難産、分娩時大量出血時の対応法について学ぶ。
(3)骨盤位分娩介助コース:骨盤位分娩の機序及び介助法や帝王切開術の適応を学ぶ。(4)吸引・鉗子分娩コース:遷延分娩の機序及び対応法、吸引・鉗子分娩の手技や帝王   切開術の適応を学ぶ。

 胎児超音波断層法コース(3時間、年間約3)
(1)
胎児計測及び形態学的評価コース:経膣及び経腹超音波装置を用いで妊娠の診断、前置胎盤の診断や胎児の推定体重の算出及び形態学的異常の診断法を学ぶ。
(2)胎児機能評価コース:胎盤のグレード判定、羊水量の評価やパワードップラー法を用いた胎児機能の評価法を学ぶ。

 胎児心拍数モニタリング(CTG)コース(2時間、年間約3回)
 分娩監視装置の使用方法やCTGのよる胎児well-beingの評価方法を学ぶ。 

場所・主な使用備品:
 LDR模擬病室
 産科分娩シミュレータ
 会陰切開修復トレーナー
 超音波検査シミュレータ
 分娩監視装置
 多目的研修室室
 分娩監視装置読影トレーニングソフトウェアを用いた学習と修得判定

4−2.一次救命処置講習会


概要:
一次救命処置(BLS)は医療関係者であれば誰もが知っておくべき基本的な手技であり、また、シミュレーション教育においても基本的な内容である。周産期における母体の救命においては、まずこの成人の一次救命処置の手技が必要不可欠であり、また新生児の蘇生を学習する前に、成人や小児、乳児に対する一次救命処置手技をまず学習すべきである。

対象: 医療従事者(医療関係者)、学生
内容: 
アメリカ心臓協会(AHA)による一次救命処置(BLS)講習会を行う。成人、小児、乳児の一次救命処置

場所: 多目的室

主な使用備品:
レールダル社のリトルジュニア(小児の蘇生用人形)
レールダル社のベビーアン(乳児の蘇生用人形)
レールダル社のシリコンレサシテータ蘇生人用(成人のバックバルブマスク)

4−3.成人の二次救命処置(ICLS講習会、AHA ACLS


概要: 成人の二次救命処置(ICLS)は医療関係者であれば誰もが知っておくべき基本的な手技であり、また、シミュレーション教育においても基本的な内容である。周産期における母体の救命においては、まず成人の一次及びこの二次救命処置の手技が必要不可欠であり、また新生児の蘇生を学習する前に、成人や小児、乳児に対する一次救命処置、そしてこの成人の二次救命処置をまず学習すべきであると考える。 

対象: 医療従事者(医療関係者)、学生
内容: 
名古屋市立大学病院救急部主催による桜山ICLS講習会、およびアメリカ心臓協会による二次救命処置講習会(AHA ACLS)を開催する。名古屋市立大学病院救急部主催による桜山ICLS講習会は平成15年以降現在まで39回の開催実績があり、現在も年に5回開講しており当院のみならず他院の医療従事者、医学部、薬学部、看護学部の学生が多数受講している。また、平成16年度以降看護学部3年生に対して、平成22年度より医学部4年生に対しても蘇生実習として開講している。さらに、いなべ総合病院で年に1回、愛知県医師会員対象とした講習会を愛知県医師会館にて年に1回出張開講している。 

場所:
多目的室、研修室9部屋

開催頻度:
6レールダル社のALSシミュレータ アドバンスド

4−4. 中心静脈カニュレーション(CVC)指導者養成コース(CVC初期研修コース併設)


概要: CVCシミュレーション研修を実施。日本医学シミュレーション学会が主催するCVCセミナーのコースとともに、当センター独自の簡易コースも並行して施行する。
対象: 後期研修医以上
内容: 盲目的な手技を、超音波をガイドに行うというパラダイムシフトは、中心静脈穿刺に限った変化ではありません。外科手技における臓器の穿刺、神経ブロックなど、侵襲的手技への超音波の利用は普遍的な方向です。一方で、高度に進んだ医学と医療の安全確保のために医学教育も変革の時にあります。手技の標準化やシミュレーションによる教育がそれです。そのような中で、現場の医療に従事しながら指導者としての役割も担う臨床研修病院の中堅医師は、自らが経験したことのない新たな医学教育を実践しなければならない状況におかれています。今回、超音波ガイド下中心静脈穿刺法の教育を行う指導者のために、効率のよい教育法の実践セミナーを行います。初心者が陥りやすいピットフォールをどのように理解させるか、どのように手技の上達を導くかなど、教育のTechnical Tips を習得できる内容(下記参照)を盛り込んだコースです。一般成人に比較して妊婦の場合は体型の変化により穿刺困難が生じ、また、小児の場合にはもともと細い血管への穿刺であるため穿刺困難が生じます。穿刺用シミュレーション器具を用い安全な穿刺のための研修を行います。 

インストラクターズ・ガイド:
1) 到達目標とモチベーション:初期臨床研修医の中心静脈穿刺手技とは?
2) ピットフォール:超音波によるイルージョン
3) 穿刺手技:手技の論理的展開
4) ハンズオン・トレーニング:正確に行う技術の習得
5) 教育効果の評価:技術の評価と上達のための能力
6) 超音波診断装置とシミュレータの取り扱い 

研修時間
超音波ガイド下中心静脈穿刺の理論と手技および指導方法 (2時間)
研修医に対する超音波ガイド下中心静脈穿刺の実地指導 (3時間)

場所: 多目的室
主な使用備品:
血管穿刺用超音波診断装置
中心静脈穿刺用シミュレータ
血管穿刺用シミュレーター

4−5. 困難気道管理(difficult airway management)研修会

 


概要:
DAMのためのシミュレーション研修を実施。

詳細は決定次第告知します。
対象:
医療関係者(研修医、医師、ICU、手術室、分娩部、救急部看護師など)
研修内容: 気道管理に関する小講義と、気道確保困難症例に対する考え方(麻酔導入前、導入後)および気道確保のための実技を習得するハンズオン&実践セミナーです。ASAのDifficult Airway Management(DAM)アルゴリズムを基に、
(1)事前評価、計画の立て方、
(2)DAM box の必要性、
(3)「call for help」の重要性、
(4)CICV(Cannot intubate and/or cannot ventirate)と緊急性の判断のポイントを、臨床現場(手術室、集中治療室、病室)を再現した施設内でシナリオを通して習得します。CICVに至らないように気道の評価を行い計画を立てること、その考え方を養うこと、各デバイスに習熟することに重点をおいています。さらに、CICVに対する外科的手技については、人形だけでなく、豚の喉頭を用いて、ハンズオンで穿刺、切開を行います。また、実践セミナーでは、シナリオの中で提示されるバイタルサインの変化から、危機的状況での考え方、対応を体験学習していただきます。


妊婦さんは妊娠とともに体型が変化し、気管挿管困難になることが知られています。救急外来、ICU、病棟における妊婦の呼吸管理のための気管挿管を安全に施行するために、挿管困難に対する十分なトレーニングが必要です。

主な使用備品
挿管困難トレーニング用セット一式
ビデオ喉頭鏡
AW
スコープ
挿管用ファイバー内視鏡セット (光源、内視鏡などは中古のものでも可能)
ジャクソン型噴霧器 
挿管用各種デバイス
輪状甲状間膜穿刺部からのジェット換気デバイス

4−6. 超音波ガイド下腰椎穿刺法、硬膜外穿刺法


概要: 当センター独自コース 
対象: 医療関係者(研修医、医師、ICU、手術室、分娩部、救急部看護師など) 

研修内容: 盲目的な手技を、超音波をガイドに行うというパラダイムシフトが進んでいます。外科手技における臓器の穿刺、神経ブロックなど、侵襲的手技への超音波の利用は普遍的な方向です。一方で、高度に進んだ医学と医療の安全確保のために医学教育も変革の時にあります。手技の標準化やシミュレーションによる教育がそれです。妊婦の脊髄くも膜下麻酔、妊婦の無痛分娩のための硬膜外麻酔は妊娠後の体型の変化、前屈制限のために困難になります。近年進歩している、安全な患者さんが楽になる超音波ガイド手技の研修を行います。
主な使用備品:
超音波診断装置プローブ2
腰椎穿刺用モデル
胸椎穿刺用モデル

開催頻度など:2カ月に1
場所: 多目的室

4−7. 人工呼吸管理シミュレーション研修

概要:新生児は子宮内環境から子宮外環境への大きな変化を乗り越えて出生してきます。出生後の肺呼吸の確立の過程で、新生児では呼吸障害をきたしやすいのが特徴です。新生児医療・新生児看護を学ぶ上で、新生児の呼吸管理、特に人工呼吸管理は必須となります。このコースでは新生児呼吸障害の理解とともに、新生児用人工呼吸器の扱いに慣れるために、自発呼吸肺モデル(ジェットラング)、人工呼吸用肺モデル(TTL)を使用し、プレッシャーサポートモード、HFOなどの呼吸モードの設定を行います。加えて、人工呼吸管理において、気道抵抗と肺コンプライアンス変化が人工呼吸管理にどのような影響を与えるかを実際に呼吸器の設定を行い研修します。  

対象:新生児医療に携わる医師および看護師・助産師、医・看護・助産学生 

内容:
新生児期にみられる様々な呼吸障害 
新生児呼吸窮迫症候群

胎便吸引症候群

新生児一過性多呼吸

肺低形成

慢性肺疾患 

エアーリーク                 
など

人工呼吸器シミュレータを用いた新生児呼吸管理法    
人工呼吸器の原理(プレッシャーサポートモード、HFOnDPAP、など)

気道抵抗・肺コンプライアンスの変化と人工呼吸管理

各種呼吸障害に対する適切な人工呼吸管理     
など
 

講習時間:2-4時間

場所:NICU模擬病室

5.救急研修会開催の受け入れ

シミュレーションセンター内の備品を用いた研修コースの開催希望に対しては、申し込みを受けて日程調整をしたうえで会場を提供する。

その他

名古屋市立大大学病院臨床シミュレーションセンター

467-8601
名古屋市瑞穂区瑞穂町字川澄1

名古屋市立大学病院 西棟1階

tel 052-853-8429

fax 052-853-8436
E-mail simncu@med.nagoya-cu.ac.jp
URL http://www.med.nagoya-cu.ac.jp/simncu/