名古屋市立大学病院 専門医研修プログラム      Update May 25, 2005

Senior Resident Program

臨床研修センターHP

はじめに ―― 名古屋市立大学病院の研修環境

医学・医療をリードするスペシャリスト、地域医療の指導者として高度なプロフェッショナリズムを身につけた専門医の育成、それが大学病院の使命です。名古屋市立大学病院は、この使命を全うするための大学病院として、現在、全国で最も優れた研修環境を実現していると自負しています。当院では、平成161月の新病院開院とともに、全国に先駆けて診療情報の完全電子化(電子カルテおよびペーパーレス・フィルムレスシステム)を実現しました。この機能により、医師は診療現場や検査室のみでなく院内の何処にいても、診療録、検査結果、画像情報のすべてをリアルタイムで参照できます。また院内の離れた場所にいる専門医や医療チームのメンバーが、同じ医療情報を同時に共有することが可能で、迅速なコンサルテーションや指示伝達ができます。当院の医師は、もはや従来のように院内の移動や検体、検査結果の運搬に時間と労力を費やすことがなくなり、患者さんとのコミュニケーションと診察、そして医師としての知的作業に専念できるようになりました。

当病院は長年に渡り、地域に密着した医療の提供と人材育成に貢献してきましたが、医師のニーズやキャリアは、これから益々多様化することが予測されます。そこで平成18年度からは、医師の多様なニーズやキャリアに柔軟に対応できる専門医研修プログラムを導入します。若い医師の皆さんの中には,一日でも早く専門医への道に進みたい方,卒後臨床研修の修了後に一般病院での専門医(専修医)研修を希望される方,より高度なローテート研修を行ってから専門医研修を始めたい方,大学院への進学を希望される方など様々なご希望があると思います。この新しい専門医研修プログラムではそのような様々なご希望に則した専門医研修を提供します。気力と体力に溢れる若い時期を、私どもスタッフと共に最高の研修環境の中で過ごし、医師としてのプロフェッショナリズムを存分に追求して頂きたいと思います。

 

1.    プログラムの概要

(1)    プログラムの目標

専門医の取得またはその準備に必要な臨床経験の蓄積と、専門医に求められる知識、技能、態度の習得を目標とします。

 

(2)    研修指導体制

a.     プログラム責任者: 名古屋市立大学病院病院長

b.    研修中の所属: 研修期間(ローテート研修を行う場合や関連病院での研修中も含む)を通じて,コースを担当する名古屋市立大学病院の診療科(部)に所属します。

c.    コース責任者: 所属診療科()部長 

d.    指導医: 研修を行う各診療科(部)の責任指導医および上級医師

e.     臨床研修センター: 専門医研修プログラムへの応募者の募集、修了認定などの手続き、各診療科()に共通するプログラム(説明会、講演会等)をサポートします。

 

(3)    募集を行う専門医研修コースと各コースのプログラム

別紙 『名古屋市立大学病院専門医研コース一覧』参照

 

(4)    研修プログラムの期間

a.    卒後3年目から卒後5年目までとします。

b.    プログラムには図1に示すバリエーションがあり、応募者のそれまでの研修状況、診療科の特徴および研修目標を考慮して,各研修コースで応募者ごとに適切なパターンを選びます。

c.    上記期間のうち名古屋市立大学病院のシニアレジデントとして研修するのは1年(図1D-F)または計2年間(1A-C)で,残りは関連病院で研修します。さらに,一部の診療科では、研修プログラムを市大学病院の診療科が管理することで,3年間とも関連病院で研修する場合があります(図1G)。何れの場合も、卒後5年目の修了時点で研修達成度を確認し、修了認定を行うと共に、6年目以降の進路やその後の研修方針を協議します。

d.    途中からの応募もできますが、卒後5年目までで修了とします。

e.    卒後5年目に、診療および指導能力が特に優れていると判断された方はチーフレジデントに選ばれることがあります。ただし,チーフレジデントは,シニアレジデントのみでなく,関連病院医師,研究医を含めた広い層から、優れた臨床指導能力を持つ者を選考致します。

 

1. 名古屋市立大学病院専門医研修システム

卒後年次

1

2

3

4

5

6-

制度

卒後臨床研修

専門医研修プログラム

研究医

関連病院医員

身分

臨床研修医

市大病院ではシニアレジデント

A

研修医

研修医

市大病院

市大病院

関連病院

 市大病院研究医

または

関連病院医員

B

研修医

研修医

市大病院

関連病院

市大病院

C

研修医

研修医

関連病院

市大病院

市大病院

D

研修医

研修医

市大病院

関連病院

関連病院

E

研修医

研修医

関連病院

市大病院

関連病院

F

研修医

研修医

関連病院

関連病院

市大病院

G

研修医

研修医

関連病院

関連病院

関連病院

 

(5)    応募資格

a.     医師法16条の2に定める臨床研修を修了した方、もしくは専門医研修の開始までに修了見込みの方が応募可能です。

b.    名古屋市立大学大学院医学研究科との関係

@   名古屋市立大学大学院医学研究科の学生であってもa.の条件を満たす方は本プログラムに応募することができます。

A  専門医研修中でも、名古屋市立大学大学院医学研究科へ入学を志願することができ、入学後も同身分で研修を継続することができます(名古屋市立大学病院のシニアレジデントとしての身分は2年間までです)。

 

(6)    身分および処遇

a.     名古屋市立大学病院シニアレジデント (名古屋市立大学病院における身分)

@  専門医研修期間中に合計2か年以内とします。

A   処遇については、以下の『3. 専門医研修制度に係る身分の規定』をご参照ください。

b.    関連病院における身分

身分および処遇は関連病院の規定に従います。

 

(7)    研修の開始日

a.     名古屋市立大学病院シニアレジデント: 41

b.    関連病院で研修する方: 各病院の規定によります。

 

2.    専門医研修制度に係る身分の規定

(1)    名古屋市立大学病院シニアレジデント

a.     ローテート研修を行う場合も含め、コース担当診療科()に所属します。

b.    卒後3年目から5年目までの期間中に合計2か年以内とします。

c.    平均収入 月額40万円程度(院外研修の報酬を含む)。当直手当あり。

d.    健康保険、厚生年金加入。

e.     有給休暇有。

f.     H18年の募集定員70名程度 (卒後3年目、4年目、5年目の合計)。

(2)    チーフレジデント

a.     卒後5年目以上。所属は1診療科(部)

b.    卒後5年目のシニアレジデントおよび関連病院の医師,研究医を含めた広い層から、優れた臨床指導能力を持つ方を各診療科に1名以内で選考します。診療科部長の推薦により,名古屋市立大学病院病院長が任命します。

c.    チーフレジデントは学生の臨床実習,臨床研修医の指導,専門医研修で中心的な役割を果たします。職務を全うすれば職歴として記載でき,プロモーションにおいて高く評価されます。

d.    平均収入 月額50万円程度(院外研修の報酬を含む)。当直手当あり。

e.     健康保険、厚生年金加入。

f.     有給休暇有。

g.    H18年の募集定員25名程度。

(3)    研究医

a.    卒後6年目以上。所属は1診療科

b.    平均収入 月額50万円程度(院外研修の報酬を含む)。当直手当あり。

c.    健康保険、厚生年金加入。

d.    有給休暇有。

e.     H18年の募集定員70名程度。

 

3.    リンク

(1)    募集要項

(2)    専門医研修コース一覧と各コースのプログラム

(3)    臨床研修センターHP

 

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