オープンカレッジのご案内


健康科学講座 オープンカレッジ 2010年第2期のご案内。

No.2「老後の生活を豊かにするために-加齢とともに変化する身体の仕組み-

[開講日程]9月3日(金)〜10月22日(金)
[コーディネーター]医学研究科 臨床薬剤学 教授 木村和哲
充実したセカンドライフを送るために必要なものは何でしょうか?生活資金の準備は勿論大切ですが、それ以上に健康な身体と豊かな心が伴ってこそ幸せな老後の生活を送ることができます。この講座では、加齢とともに変化する身体の仕組みを各専門分野から、わかりやすく解説し、そのためには何に気をつければ健康で快適な生活を送ることができるかについてお話しします。基礎医学・臨床医学・薬学の第一線でご活躍中の先生方に講義をお願いしています。永遠の命を獲得することは無理ですが、いつまでも若々しく生き生きと、年とともに美しく老いていくことは可能です。是非、多くの皆様のご参加をお待ちしています。

第1回   9月3日(金)

加齢黄斑変性から目を守ろう

医学研究科 視覚科学 准教授 安川力
加齢黄斑変性は、欧米における成人失明の主因であり、日本でも増加している加齢による目の疾患です。網膜の中心部である黄斑の下に異常血管が発生し、見ようとする所の景色が歪んだり見えなくなったりします。両眼に発症すると車の運転や読書が困難となります。現在、光線力学的療法(PDT)と血管新生を抑える薬剤の眼内投与で一定の治療効果が得られるようになりましたが、依然として視力障害に陥る症例も少なくありません。目の加齢現象は光、喫煙、生活習慣、体質などが関与しています。これらを理解し加齢黄斑変性の予防の可能性を解説します。

第2回   9月10日(金)

排尿の悩みなくして明るい老後

医学研究科 腎・泌尿器科学 講師 佐々木昌一
「トイレが近い」「尿の出が悪くなった」「尿が漏れる」「夜中に何回もトイレに起きる」などの排尿に関する悩みや心配事をもっている方は大勢います。排尿に関するさまざまな問題は、男女を問わず加齢と共に生じる体の変化によるものです。中高年になると男性は前立腺肥大症、女性は腹圧尿失禁、そして男女とも過活動膀胱を呈するようになってきます。 この講義では、神経や膀胱のはたらきから排尿のしくみを理解し、セルフアセスメントで自分の排尿状態を把握することを覚えていただき、さらに自分でできる対処方法についてわかりやすく説明します。

第3回   9月17日(金)

高齢者とくすり –薬との上手なつき合い方–

薬学研究科 医薬品代謝解析学 教授 林秀敏
現在、日本は65歳以上の高齢者が人口の23%、75歳以上の方も11%と、世界最高水準の「超高齢社会」に突入しています。お年を召せば、からだのあちらこちらに支障が出てくるのは仕方のないことで、薬とのつき合いも増えてくるのが普通です。高齢者が健康を維持するためには、正しく薬を使うことが大切になります。そこで、高齢者がご自分で薬をのんだり、使ったりするときにどのようなことを注意したらよいか、そして、ご家族が薬のお世話をしてさしあげるときのポイントはどんなことかを紹介いたします。

第4回   9月24日(金)

脳細胞の再生

医学研究科 再生医学 教授 澤本和延
近年の研究によって、高齢者の脳の中でも新しい神経細胞がつくられることがわかってきました。さらに、動物を使った実験によって、病気や事故で失われた脳細胞の一部が再生することもわかりました。このような脳細胞の再生の鍵を握っているのが、私たちの脳の中にある「幹細胞」と呼ばれる細胞です。幹細胞による神経細胞の再生能力と、それを活かした脳疾患の治療の可能性について解説します。

第5回   10月1日(金)

血管から老化を考えるーその仕組みと前触れー

薬学研究科 病態解析学 教授 藤井聡
ひとは血管から老いるといわれます。高血圧は日本人に多い病気です。食べすぎ、運動不足が原因で糖尿病は増えています。高脂血症(脂質異常症)はコレステロールの数値ではなく中身が重要視されています。これらの病気は無症状のうちに心臓や脳の血管にダメージを与えます。一つ一つが軽度の異常であっても、重なると動脈硬化が高度になり血管の中で血液が固まってつまり、心筋梗塞や脳梗塞などの発症につながります。予防のポイントは、あなた自身のからだの弱点を自分でつかみ、個人でリスク管理をすることです。老化で血管が傷つく仕組みを理解し、毎日のセルフチェックの方法、危険な血管病の前触れを勉強して自分にあった健康づくりを一緒に考えましょう。

第6回   10月8日(金)

セルフメディケーションによる健康生活のすすめ

薬学研究科 臨床薬学教育研究センター 教授 鈴木匡
高齢化社会が進行する中、医療費の負担増は大きな問題となっています。それを解決する重要な方策として、自分自身の負担で健康を維持し、いつまでも健康生活を送れるよう努力する「セルフメディケーション」を行政も推し進めています。セルフメディケーションの現状についてご説明し、その中で大きな柱であるOTC、サプリメント、保健機能食品等について、法的な分類や注意点を講義するとともに、それらを利用する際に知っていると役に立つ具体的な知識をお話ししますので、是非健康生活にご活用いただきたいと思います。

第7回   10月15日(金)

運動器(筋・骨格系)の抗加齢対策

愛知医科大学 運動療育センター 教学監 丹羽滋郎
私達の身体を支える運動器(骨・関節・靭帯・筋、さらにはこれを制御する脳・脊髄・神経を含む)の機能は、加齢に伴って低下してきますが、特に筋の萎縮と筋力の低下を理解し、この老化を抑制するためには、一般に運動(筋力を鍛える)を行なうことによって、加齢性筋萎縮の進行を抑えるように、数多くの指導が行なわれています。この際、各筋の抗重力筋線維の萎縮が、局所的におこってくると考えると理解が容易です。運動器の健康づくりについて、身体を支える各々の筋群の具体的な運動法について説明します

第8回   10月22日(金)

加齢に伴う男性性機能障害

医学研究科 臨床薬剤学 教授 木村和哲
日本人の性に関する関心は欧米に比べると決して高くありませんが、高齢化社会を迎えるにあたって夫婦生活の充実とゆとりは欠くことのできない問題です。近年、生活習慣病としてあげられる糖尿病・高血圧・喫煙などがEDと関連性が高いことが報告されています。また、心血管疾患の早期マーカーとしてもEDが取上げられています。この講義では、男性性機能障害についてその発症メカニズムを概説し、勃起不全治療薬として発売されているPDE-5阻害剤の使い方など、高齢者の性について考えてみたいと思います。