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研修の到達目標

 

外科学には専門知識、技術のみならず冷静な判断力、高邁な人格並びに情熱が強く要求されます。 このような外科学を理解・実践すべくカリキュラムを組み指導をしています。

到達目標1(基礎的知識)

消化器外科診療に必要な下記の基礎的知識を習熟し、指導医の元で臨床に即した対応ができる。

  1. 局所解剖
    手術をはじめとする外科診療上で必要な局所解剖について述べることが出来る。
  2. 輸液と輸血
    臓器、疾患、術式などの特異性に合わせた周術期の補正輸液、維持輸液、輸血について述べることが出来る.
  3. 栄養と代謝
    患者の病態や疾患に応じた必要熱量を計算し、適切な経腸、経静脈栄養剤の投与、管理について述べることが出来る。
  4. 外科的感染症
    (1)臓器や疾病特有の細菌の知識を持ち、抗菌剤を適切に選択、投与することができる.
    (2)AIDS、肝炎、その他感染症を併発した患者に対する外科処置についての知識を持ち、対処について述べることができる。
    (3)重症感染症に対する病態の把握に基づいた対応ができる。
    (4)抗菌剤による合併症を理解できる。
  5. 創傷治癒、管理
    創傷治癒の基本を述べることが出来る. 周術期の創傷管理の方法を理解し実践できる。
  6. 血液凝固と線溶現象
    (1)基礎疾患の特色、病態の理解に基づき、出血傾向を鑑別できる。
    (2)血栓症の予防、診断および治療の方法について述べることが出来る。
  7. 臨床免疫学
    (1)疾患の特異性、治療に伴う合併症などにおける免疫学的病態について述べることができる。
    (2)移植に伴う組織適合と拒絶反応について述べることができる。
    (3)アナフィラキシーショックについて述べることが出来る。
  8. 腫瘍学
    (1)発癌、転移およびTNM分類について述べることが出来る。
    (2)手術、化学療法、放射線療法の適応を述べることが出来る。
    (3)抗癌剤と放射線療法の合併症について述べることが出来る。
  9. 外科病理学
    切除標本の肉眼およびルーペ像の観察により術前画像診断、開腹所見との対比検討ができる。
  10. 麻酔学
    局所・浸潤麻酔の原理と局所麻酔薬の極量を述べることが出来る。

到達目標2(診断、治療手技、疾患、手術)

消化器外科診療に必要な知識、検査・処置の手技を理解し述べることができる。

  1. 胸部単純X線、腹部単純X線、直腸指診、肛門鏡による視診
  2. 救急処置一般
  3. 胃管、イレウス管挿入、浣腸、高圧浣腸、人工肛門洗浄、腹腔穿刺
  4. 上部、下部消化管造影。上部、下部内視鏡検査。胆道造影(経口法、経静脈法、術中胆道造影)
  5. 超音波検査、CT、MRI、MRCP、肝胆道RI検査
  6. PFD試験、75gOGTT、ICG試験、腹水の一般検査および細胞診
  7. 食道バルーンタンポナーデによる止血、経皮的ドレナージ(胆道、膿瘍、嚢胞)
  8. 正しい腹部の診察法(視診、聴診、打診、触診)を理解し実践できる。

代表的な消化器疾患について診断から治療まで理解し述べることが出来る。
(腹腔鏡下手術を含む)
食道炎、アカラシア、食道癌、食道裂孔ヘルニア、食道憩室、食道静脈留
急性胃炎、慢性胃炎、胃十二指腸潰瘍、吻合部潰瘍、胃癌、胃切除後症候群
虫垂炎、Crohn病、潰瘍性大腸炎、薬剤起因性大腸炎、大腸ポリープ、大腸癌
イレウス、虚血性腸炎、盲傾蹄症候群、憩室炎、痔核、痔ろう、裂肛
肝硬変、肝膿瘍、肝嚢胞、肝細胞癌、胆管細胞癌、管血管腫、IPH、肝内結石症
胆石症、胆嚢炎、胆管炎、胆嚢腺筋症、胆道腫瘍、膵・胆管合流異常、先天性胆道拡張症
急性膵炎、慢性膵炎、膵嚢胞、膵癌
急性腹膜炎、癌性腹膜炎、横隔膜下膿瘍、ヘルニア
下記の代表的な消化器外科疾患の手術の第二助手を経験する。
幽門側胃切除術、虫垂切除術、痔核根治術、胆嚢摘出術、そけいヘルニア手術

到達目標3(処置、手術)

局所・浸潤麻酔を安全に行うことが出来る。

  1. 体表部における、糸結びを確実に行うことが出来る。
  2. 代表的な手術器具が使用できる。
  3. 簡単な切開を行うことが出来る。
  4. 簡単な止血処置が出来る。
  5. 皮膚の縫合、抜糸を行うことが出来る。
  6. 中心静脈カテーテルを留置することが出来る。
  7. 腹腔鏡下手術の手技を、専門医の指導でモデルを使用して経験する。(随時、セミナーを開催し、またラボセンターで豚を使って研修が出来ます。

到達目標4(処置、手術)

外来手術(表在性腫瘤生検、摘出など)の方法を理解し助手を務めることが出来る。

  1. 開腹、閉腹の方法を理解し助手を務めることが出来る。
  2. 以下の手術の適応、手技を理解し説明することが出来る。
    幽門形成術、胃全摘術、胃腸吻合術、胃ろう造設術、癒着剥離術、人工肛門、腸ろう造設術、小腸切除術、結腸切除術、直腸切除術、直腸切断術、肝部分切除術、肝区域切除術、肝葉切除術、胆管切開術、胆道消化管吻合術、膵頭十二指腸切除術、膵体尾部切除術

到達目標5(行動目標)

指導医の元、担当医の一人として症例を受け持ち、消化器外科診療における適切なインフォームド・コンセントが出来る。

  1. 1年目の研修医に対して日常医療に関して種々の指導が出来る。
  2. 退院後の療養、生活指導やターミナルケアーを理解し実行できる。
  3. 手術標本の処理の仕方(記録の残し方、固定の仕方等)を理解し実行できる。
  4. 文献検索や、医学情報の有効な活用法を理解し実行できる。
  5. 症例検討会、カンファレンスでの発表の仕方を理解し実行できる。また、積極的に討論に参加する。

到達目標6(行動目標)

学会集会に参加し、医療の実情に触れる。

  1. 学会発表の方法を理解し、地方会で発表できる。
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