診療案内

脊椎脊髄疾患について

脊椎変性疾患と靱帯骨化症

当科では、診断・手術前検討において高性能な画像ビューワーや、三次元画像処理用ワークステーションを用いて解剖構造の把握に努めること、手術顕微鏡を使用して手術を行うことが特徴です。骨構造が複雑な場合は実物大立体臓器モデル( 脊椎モデル )を作成し確認を行っています。神経機能温存のために臨床工学技士が電気生理学的モニタリングを行います。顕微鏡で術野を拡大し、良好な視界のもとに手術を行います。脊髄、神経根、馬尾神経を減圧を行いながら、周囲の骨組織、軟部組織( 筋肉、靱帯、皮下組織、筋層 )の損傷を最小に温存する、低侵襲な方法を取り入れています。当科では、診断治療が難しい疾患についても整形外科、神経内科、麻酔科、リハビリテーション科と連携して精査、神経機能評価を行い、保存的治療、外科治療を考慮します。

目次
どのような疾患に対する手術治療を行っていますか?

頚椎椎間板ヘルニア、変形性頚椎症( 頚椎症、頚部脊椎症 )、腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症、頚椎後靱帯骨化症、胸椎後縦靱帯骨化症、胸椎黄色靱帯骨化症など

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どんな場合に外科治療を考えますか?

各疾患について下記の場合に外科治療を考慮します。

  • 頚椎椎間板ヘルニア
    上肢の痛み、上肢・下肢の筋力低下、上肢・下肢・体幹の感覚障害などの症状がみられ、保存的治療( 手術以外の治療 )で症状が改善しない場合
  • 変形性頚椎症
    上肢・下肢の筋力低下、上肢・下肢・体幹の感覚障害、手指の不器用さ、上肢の痛み、膀胱や直腸の障害などの症状ががみられ、保存的治療で症状が改善しない場合
  • 腰椎椎間板ヘルニア
    下肢の痛み、下肢の筋力低下、膀胱や直腸の障害などの症状ががみられ、保存的治療で症状が改善しない場合
  • 腰部脊柱管狭窄症
    立位歩行時の臀部痛・下肢痛、立位歩行時の両下肢の筋力低下があり、保存的治療で症状が改善しない場合
  • 頚椎後縦靱帯骨化症
    上肢・下肢の筋力低下、上肢・下肢・体幹の感覚障害、手指の不器用さ、上肢の痛み、膀胱や直腸の障害などの症状がみられ、保存的治療で症状が改善しない場合
  • 胸椎後縦靱帯骨化症
    下肢の筋力低下、下肢体幹の感覚障害、膀胱や直腸の障害などの症状がみられ、保存的治療で症状が改善しない場合
  • 胸椎黄色靱帯骨化症
    下肢の筋力低下、下肢体幹の感覚障害、膀胱や直腸の障害などの症状がみられ、保存的治療で症状が改善しない場合

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実際にどのような手術を行いますか?

下記のような手術を行っています。

  • 頚椎椎間板ヘルニア  頚椎前方固定術、椎間板切除術
  • 変形性頚椎症     椎弓形成術(両開き式)、頚椎前方固定術、椎間孔開放術
  • 腰椎椎間板ヘルニア  椎間板切除術、部分椎弓切除術、脊椎固定術
  • 腰部脊柱管狭窄症   椎弓切除術、部分椎弓切除術、脊椎固定術
  • 頚椎後縦靱帯骨化症  頚椎前方固定術、椎弓形成術
  • 胸椎後縦靱帯骨化症  椎弓切除術、脊椎固定術
  • 胸椎黄色靱帯骨化症  椎弓切除術

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手術を行えば症状はすっかりよくなりますか?

手術の効果は、疾患の種類や程度、疾患による症状に悩まされた期間、患者さんの脊椎・脊髄の構造などで変わり、一概にはいえません。手術の効果は症状の悪化予防、進行停止のみのものから、症状がかなり改善するものまで様々です。予想される手術の効果と危険性・合併症について比較検討し、後者に比べて効果が十分期待できる場合、外科治療を考慮します。外科治療のみですっかりと症状が消失しない疾患も多く、外科治療後も装具療法、内服治療、リハビリテーションを行い症状改善をはかる場合もあります。

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お問い合わせについて

脊椎変性疾患の外科治療はすべての患者さんがその適応となるわけではありませんが、お気軽に担当者(大蔵)までご相談ください。

3次元画像処理用ワークステーション
[3次元画像処理用ワークステーション]

実物大立体臓器モデル(脊椎モデル) 頚椎
[実物大立体臓器モデル(脊椎モデル) 頚椎]

腰椎
[腰椎]


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脊髄腫瘍

当科では、高性能な画像ビューワーや、三次元画像処理用ワークステーションを用いて解剖構造の把握に努めること、手術顕微鏡を使用して手術を行うことが特徴です。神経機能温存のために臨床工学技士が電気生理学的モニタリングを担当します。顕微鏡を用いて術野を拡大し、良好な視界のもとに手術を行います。脊髄、神経根、馬尾神経の損傷に細心の注意をはらい、脊髄腫瘍を摘出します。周囲の骨組織、軟部組織( 筋肉、靱帯、皮下組織、筋層 )の損傷も最小に温存する、低侵襲な方法を取り入れています。当科では、診断治療が難しい症例に対しては、整形外科、神経内科、麻酔科、リハビリテーション科と連携して精査、神経機能評価を行い、保存的治療、外科治療、補助療法を考慮します。

目次
どのような疾患に対する手術治療を行っていますか?

神経鞘腫、髄膜腫、神経上衣腫、海綿状血管腫、神経膠腫、神経膠芽腫、血管芽細胞腫、転移性腫瘍など

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どんな場合に外科治療を考えますか?

下記の場合に外科治療を考慮します。

  • 腫瘍により脊髄、神経根、馬尾神経が圧迫され症状( 上肢・下肢の麻痺、上肢・下肢・体幹の感覚障害、膀胱障害、直腸障害 )が出現、進行し、腫瘍の切除による減圧が必要な場合。
  • 腫瘍の種類や、腫瘍と変性疾患を鑑別することが手術以外の手段では困難で組織診断を必要とする場合。

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実際にどのような手術を行いますか?

下記のような手術を行っています。

  • 脊椎内部の脊髄に到達するため脊椎を一部切開します。(椎弓切除術、椎弓形成術、脊椎固定術などを行います。)
  • 脊髄腫瘍摘出術、腫瘍生検術を行います。病理組織検査を行い、組織診断をします。

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手術を行えば症状はすっかりよくなりますか?

手術の効果は、疾患の種類や程度、疾患による症状に悩まされた期間、患者さんの脊椎・脊髄の構造などで変わり、一概にはいえません。手術の効果は腫瘍の組織診断のみ、症状の悪化予防、進行停止のみのものから、症状がかなり改善するものまで様々です。予想される手術の効果と危険性・合併症について比較検討し、後者に比べて効果が十分期待できる場合、外科治療を考慮します。手術後に腫瘍の組織の種類・悪性度に応じて、残存した腫瘍に対する補助療法(化学療法、放射線治療)が必要となる場合があります。残存する症状に対しては、外科治療後も装具療法、内服治療、リハビリテーションを行い症状改善をはかる場合もあります。

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お問い合わせについて

脊椎脊髄腫瘍疾患の診断、外科治療については、お気軽に担当者(大蔵)までご相談ください。

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当科スタッフは日本脳神経外科学会、日本脊髄外科学会、脊椎脊髄外科医が集う学会に所属し、他の脊椎脊髄外科医と意見交換、海外・国内の最近の知見・手術手技の修得に努め、診療に生かすよう心がけております。

所属学会の一般の方向けの情報ページ


[手術顕微鏡2 腫瘍および血管蛍光造影機能内蔵]

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脊髄血管奇形の外科治療について

当科では、診断・手術前検討において、血管撮影検査(カテーテル検査)を行い、高性能な画像ビューワーや、三次元画像処理用ワークステーションを用いて血管、脊椎骨の解剖構造の把握に努めることが特徴です。手術治療は病状にあわせて血管内治療、直達手術治療を行います。両者の組み合わせで行う場合もあります。血管内治療の場合は同時二方向透視が可能な血管撮影装置を用いて、直達手術の場合は手術顕微鏡を使用して手術を行うことが特徴です。血管内治療では日本脳神経血管内治療学会専門医により、血管内に塞栓物質を留置し、異常な血管を遮断したり、流量を減らす治療をします。顕微鏡手術では神経機能温存のため臨床工学技士が電気生理学的モニタリングを担当します。顕微鏡は蛍光血管造影装置を備えたものを用います。顕微鏡で術野を拡大し、良好な視界のもとに手術を行います。神経組織(脊髄、神経根、馬尾神経)を愛護的に扱い、蛍光血管造影、ドップラー血流計、手術中カテーテル血管撮影で微小な脊髄異常血管の流れを確認しながら処置します。病変部周囲の切開と閉創についても骨組織、軟部組織(筋肉、靱帯、皮下組織、筋層)の損傷を最小にする、低侵襲な方法を取り入れています。当科では、診断治療が難しい症例についても放射線科、整形外科、神経内科、麻酔科、リハビリテーション科と連携して精査、神経機能評価を行い、保存的治療、外科治療を考慮します。

目次
どのような疾患に対する手術治療を行っていますか?

脊髄血管奇形には脊髄硬膜動静脈瘻、脊髄動静脈瘻( 脊髄辺縁部型 )、脊髄動静脈奇形( 髄内型 )などのタイプがあり、これらに対する手術治療を行っています。

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どんな場合に外科治療を考えますか?

下記の場合に外科治療を考慮します。

上肢・下肢の筋力低下、上肢・下肢・体幹の感覚障害、手指の不器用さ、上肢・下肢の痛み、膀胱や直腸の障害、脳神経の障害などの症状がみられ、保存的治療( 手術以外の治療 )で症状が改善しない、症状が進行する場合

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実際にどのような手術を行いますか?

下記のような手術を行っています。

  • 血管内治療 血管内塞栓術
  • 直達手術  脊椎内部の脊髄に到達するため脊椎を一部切開します。( 椎弓切除術、椎弓形成術、脊椎固定術などを行います )。流入血管遮断術、動静脈瘻遮断術を行います。

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手術を行えば症状はすっかりよくなりますか?

手術の効果は、疾患の種類や程度、疾患による症状に悩まされた期間、患者さんの脊椎・脊髄の構造などで変わり、一概にはいえません。手術の効果は症状の悪化予防、進行停止のみのものから、症状がかなり改善するものまで様々です。予想される手術の効果と危険性・合併症について比較検討し、後者に比べて効果が十分期待できる場合、外科治療を考慮します。外科治療のみですっかりと症状が消失しない疾患も多く、外科治療後も装具療法、内服治療、放射線治療、リハビリテーションを行い症状改善をはかる場合もあります。

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お問い合わせについて

脊髄血管奇形の外科治療はすべての患者さんがその適応となるわけではありませんが、お気軽に担当者(大蔵)までご相談ください。

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当科スタッフは日本脳神経外科学会、日本脊髄外科学会、脊椎脊髄外科医が集う学会に所属し、他の脊椎脊髄外科医と意見交換、海外・国内の最近の知見・手術手技の修得に努め、診療に生かすよう心がけております。

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血管撮影装置
[血管撮影装置]

手術顕微鏡1 (蛍光血管造影装置付き)
[手術顕微鏡1 (蛍光血管造影装置付き)]

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脊髄空洞症、キアリ奇形の外科治療について

当科では、診断・手術前検討において高性能な画像ビューワーや、三次元画像処理用ワークステーションを用いて解剖構造の把握に努めること、手術顕微鏡を使用して手術を行うことが特徴です。神経機能温存のため臨床工学技士が電気生理学的モニタリングを担当します。顕微鏡を用いて術野を拡大し、良好な視界のもとに手術を行います。神経組織( 脳脊髄、神経根、馬尾神経 )を愛護的に扱い、周囲の骨組織、軟部組織( 筋肉、靱帯、皮下組織、筋層 )を温存する、低侵襲な方法を取り入れています。当科では、難しい症例に対しては整形外科、神経内科、麻酔科、リハビリテーション科と連携して精査、神経機能評価を行い、保存的治療、外科治療を考慮します。

目次
どのような疾患に対する手術治療を行っていますか?

キアリ奇形に伴う脊髄空洞症、脊髄腫瘍に伴う脊髄空洞症など

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どんな場合に外科治療を考えますか?

下記の場合に外科治療を考慮します。

  • キアリ奇形とともに脊髄空洞の拡大がみられ、上肢・下肢の筋力低下、上肢・下肢・体幹の感覚障害、手指の不器用さ、上肢・下肢の痛み、膀胱や直腸の障害、脳神経の障害などの症状がみられたり、側弯症の合併がみられ、保存的治療( 手術以外の治療 )で症状が改善しない場合
  • 脊髄腫瘍とともに脊髄空洞症がみられる場合

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実際にどのような手術を行いますか?

下記のような手術を行っています。

  • キアリ奇形に伴う脊髄空洞症  大後頭孔減圧術、空洞-くも膜下腔シャント術
  • 脊髄腫瘍に伴う脊髄空洞症   脊髄腫瘍摘出術を行うと多くの場合、空洞は縮小します。

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手術を行えば症状はすっかりよくなりますか?

手術の効果は、疾患の種類や程度、疾患による症状に悩まされた期間、患者さんの脊椎・脊髄の構造などで変わり、一概にはいえません。手術の効果は症状の悪化予防、進行停止のみのものから、症状がかなり改善するものまで様々です。外科治療のみですっかりと症状が消失しないこともあり、外科治療後も装具療法、内服治療、リハビリテーションを行い症状改善をはかる場合もあります。

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お問い合わせについて

脊髄空洞症の外科治療はすべての患者さんがその適応となるわけではありませんが、お気軽に担当者(大蔵)までご相談ください。

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当科スタッフは日本脳神経外科学会、日本脊髄外科学会、脊椎脊髄外科医が集う学会に所属し、他の脊椎脊髄外科医と意見交換、海外・国内の最近の知見・手術手技の修得に努め、診療に生かすよう心がけております。

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[手術顕微鏡2 腫瘍および血管蛍光造影機能内蔵]

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バクロフェン髄注( 髄腔内投与 )療法について

重症痙性麻痺に対するバクロフェン髄注療法( ITB療法 :intrathecal baclofen therapy )は近年、我が国でも導入されました。バクロフェン内服治療で十分に痙縮がとれない方に、ポンプを埋め込み薬剤を持続的に脊髄周囲の髄腔内に髄注することで、薬剤をより効果的に神経に作用させて痙縮を軽減する治療です。当科では、整形外科、神経内科、麻酔科、小児科、リハビリテーション科と連携して精査、神経機能評価を行い、保存的治療、外科治療を考慮します。

目次
どのような疾患に対する手術治療を行っていますか?
対象疾患
  • 成人 脊髄損傷、頭部外傷、脳血管障害、脳梗塞、脳出血、多発性硬化症、脊髄小脳変性症、脳性麻痺、家族性痙性対麻痺、脊髄炎など脳脊髄疾患にともなう重度の痙縮
  • 小児 脳性麻痺など脳脊髄疾患にともなう重度の痙縮

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どんな場合に外科治療を考えますか?

今までの痙縮の治療( 薬物治療、装具、リハビリテーション )で治療効果が不十分、限界があった患者さんにすすめています。

約1週間の検査入院で、バクロフェン髄注試験を行い、痙縮の改善がみられた患者さんにすすめています。

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実際にどのような手術を行いますか?

全身麻酔を麻酔科医師が行います。腰椎から脊髄腔にカテーテルを留置します。側腹部皮下をカテーテルを通し、腹部皮下にポンプを留置します。

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手術を行えば症状はすっかりよくなりますか?

手術の効果は、疾患の種類や程度などで変わり、一概にはいえません。手術の効果は軽度の改善にとどまるものから、症状がかなり改善するものまで様々です。予想される手術の効果と危険性・合併症について比較検討し、後者に比べて効果が十分期待できる場合、外科治療を考慮します。外科治療のみですっかりと症状が消失しない疾患も多く、外科治療後も、内服治療、リハビリテーションを行い症状改善をはかる場合があります。

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お問い合わせについて

重症痙性麻痺に対するバクロフェン髄注治療はご希望されたすべての患者さんがその適応となるわけではありませんが、お気軽に担当者(大蔵)までご相談ください。

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当科ではバクロフェン髄注療法(ITB療法)実施において第一三共株式会社の協力を得ております。

ITB療法ウェブサイト(第一三共株式会社):http://www.itb-dsc.info/

ITB療法ウェブサイト( 第一三共株式会社 )

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名古屋市立大学 大学院 医学研究科 神経機能回復学 脳神経外科学 〒467-8601 名古屋市瑞穂区瑞穂町川澄1 名古屋市立大学大学院 医学研究科 脳神経外科学 TEL:052-853-8286 FAX:052-851-5541 連絡先E-mail:ncunoge@med.nagoya-cu.ac.jp

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