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No.031<瑞友会賞 学術部門賞>
              「受賞課題:疾患特異的人工多機能性細胞(iPS細胞)を用いた難治性骨疾患の病態の解明」

[掲載日:2015年8月10日]

松本佳久(まつもと よしひさ)氏 (平成14年卒)

筋肉や腱などの総合組織内に異所性骨が形成され、治療法のない進行性骨化性繊維異形成症FOP(Fibrodysplasia Ossificans Progressiva)の病態解析および治療薬開発を行ってきた。複数の患者よりiPS細胞を作製し、遺伝子組み替え技術によって原因遺伝子であるACVR1の変異部分を除去して、他の配列において遺伝的背景が全く同一で病変を発症しないiPS細胞を作製した。両iPS細胞を軟骨へ分化誘導したところ、疾患iPS細胞からは軟骨ができやすいというFOPの病態が再現できた。原因遺伝子としてACVR1遺伝子制御下のMMP1とPAI1の2遺伝子の発現が亢進しており、これらが骨形成の病態に関与することが示唆された。以上から、患者由来の対照iPS細胞を用いることによって、より的確な病態メカニズムの解明とさらには創薬へ繋がる結果が期待される。


略歴

平成14年
名古屋市立大学医学部卒
平成16年
豊川市民病院 医員
平成17年
NTT西日本東海病院整形外科 医員
平成20年
公立陶生病院 医員
平成22年
京都大学再生医学研究所iPS細胞研究所 特別研究員
平成26年
名古屋市立大学整形外科 臨床研究医
平成27年
名古屋市立大学整形外科 病院助教