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No.017「学術賞受賞挨拶」

[会報116号(2012年9月30日発行)より]

基礎生物学研究所 光脳回路部門 助教 和氣弘明(H13卒)

このたびは、瑞友会賞という誠に名誉ある賞をいただきまして大変身に余る光栄に存じます。奥村会長をはじめ瑞友会の先生方、審査員の先生方、また私のこれまでの研究を支えていただいた国内外の先生方に感謝いたします。

さてこのたび受賞の対象となりました私の研究は、グリア細胞とニューロンの新規機能相関に関してであります。

私は基礎配属で、故加藤泰治先生の教室でお世話になっておりました。それ以来グリア細胞に興味を持ち、博士研究員からグリア細胞と神経細胞の相関について、まずミクログリア細胞というグリア細胞のなかでも免疫系に携わる細胞の神経細胞に対する生理的な機能を、2光子顕微鏡を用いて調べました。この研究は世界中で注目され、2大誌にもトピックとして取り上げられました。さらにその後、オリゴデンドロサイトの髄鞘化に着目し、特定のタンパク質の局所発現に着目して神経活動依存性の髄鞘化のメカニズムを証明することができました。この研究は、神経活動そのものが神経回路のパターンや効率化を変化させうることを示唆し、多発性硬化症をはじめとする髄鞘関連疾患、加齢という現象の解明に新しい道を示すことができたと思います。

今後も引き続きまた違う角度から現在グリア細胞?神経細胞の機能相関の研究を続けており、精神・神経疾患の解明に少しでもお役に立つことができればと思っております。是非今後とも瑞友会の先生方にはご指導ご鞭撻のほどうけたまわりたく、何卒よろしくお願い申し上げます。