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No.006「就任挨拶」

[掲載日:2009年6月15日]
消化器外科学 教授 竹山 廣光

平成21年1月1日付けで名古屋市立大学大学院医学研究科 病態外科学講座消化器外科学分野の教授として着任しましたので、今後の教室の展望ならびに自己紹介をかねて瑞友会の諸先生方にご挨拶申し上げます。

私は、1977年に名古屋市立大学医学部を卒業し、麻酔科で研修後、第一外科(由良二郎教授)に入局しました。手術治療では食道から肛門までの消化管と肝・胆・膵の実質臓器の診療をすべて経験してきました。最近15年は、大腸肛門を中心に下部消化管の責任者を務めてきました。時代の変化に伴い大腸癌は年々増えていますが、当科でも10年前に比べ患者数が2倍になっています。大腸癌手術成績は、生存率など全国平均と比較しても良好です。特筆したいのは、縫合不全が全国の報告より少ないこと、また重症な合併症が極めて少ないことです。内視鏡下手術にも積極的な姿勢で取り組んできました。

今回の教授選考は、従来の消化器外科学講座(旧第一外科)の教授選考ではなく、消化器外科学講座と腫瘍免疫外科学講座(旧第二外科)の両消化器外科グループの統合を考慮してのものでした。すなわち旧第一外科と第二外科の消化器外科グループを統合した講座の創設と位置付けられるものです。

組織のあり方については、一般外科グループは旧第二外科の最大のグループであり関連病院の先生方も消化器を専門にする方が圧倒的多いことから、今回の統合にあたって外科講座を旧第一外科(心・血管外科を含む)と旧第二外科を合わせた大講座制にするのが実際的な組織再編という結論になりました。大講座となるわけですが、幸いにして各領域において、優秀な指導者が揃っており、直ちに対応できる臨床体制は揃っております。また、より専門性を明確にして消化器外科の看板を明快に打ち出せますので、患者さんにとっても判り易く、また開業医の先生方にとっても迷うことなくご紹介いただける体制となります。また、この大講座制には外科を代表する主任教授を任期制で置くことが提案されていますが、私は合併後にはまず藤井教授が努められるのが適切だと思っています。この大講座制により、外科希望の研修医にとって窓口が1つになり迷わなくてすみます。入局後も呼吸器、乳腺・内分泌、消化器(上部消化管、肝・胆・膵、下部消化管)心・血管外科、小児・移植外科が同じ大講座制という舞台に並びますのでよく吟味して専門分野を選択できます。またここに挙げた診療分野で外科学会専門医の必須分野をすべて履修できます。現在でも旧第一外科と第二外科を合わせた消化器癌の手術症例数は決して近隣の大学に劣ってはいません。どの分野をとっても全国ベスト30前後に入りますし、むしろ偏りがなくバランスよく症例が集まっているといえるでしょう。

旧第一外科・第二外科の境界を乗り越えて、新しい年からの出発です。新しい環境に適応する能力は個人によって異なりますが、この難局を乗り切るには、関連諸先生が現状をしっかりと認識し、各自が責任を持って対応しなければなりません。まず大学の消化器外科グループが統合の手本を示さなければならないと考えております。名古屋市立大学開設以来、母校出身の外科系教授は三島先生唯一の人でした。二人目の母校出身者の私にとって目指すところは、消化器外科学講座の発展ばかりでなく、大学自体の発展であると考えております。まずは、一例でも多くの消化器外科症例を集め、名古屋市民の皆様のため、また消化器外科学講座のための第一歩を踏み出すことであります。目的達成には、瑞友会の皆様のご協力は不可欠と考えております。至らぬところが多いとは存じますが、今後とも皆様のご指導・ご鞭撻を賜りますようお願いする次第です。