整形外科専門医研修コースプログラム
A. 診療科の概要
1. 特色:整形外科専門医となるために外傷一般および整形外科疾患一般の研修を行う。研修のためには特殊な疾患が集まる大学病院よりも一般病院のほうが適しているので、原則として整形外科学教室の関連病院で研修を受ける。ただし、近年減少している先天性股関節脱臼などの小児整形外科疾患や整形外科領域の悪性腫瘍の経験を積むために、大学病院での研修を選択することもできる。
2. 指導体制(大学病院)
1) 部長:大塚隆信(教授)
2) 副部長:和田郁雄(リハビリテーション部助教授)
3) 責任指導医:関谷勇人(講師)
4) スタッフ:小林正明(講師)
5) スタッフ:福岡宗良(講師)
6) スタッフ:永谷祐子(講師)
7) スタッフ:荻久保 修(助手)
8) スタッフ:後藤英之(助手)
9) スタッフ:松下 廉(助手)
10) スタッフ:神山文明(助手)
11) スタッフ:堀内 統(助手)
12) スタッフ:水谷 潤(助手)
13) スタッフ:二村彰人(助手)
14) スタッフ:山田 聡(医師)
15) スタッフ:若林健二郎(医師)
16) スタッフ:波頭経俊(医師)
17) スタッフ:久崎真治(医師)
3. 学会認定施設・標榜施設(大学病院):
1) 日本整形外科学会
2) 日本リウマチ学会
3) 日本リハビリテーション医学会
4. 現在行っている新しい治療法(大学病院):
1) 悪性腫瘍に対する集学的治療
2) 良性骨腫瘍に対する最小侵襲手術
3) 人工関節(股関節、膝関節)の開発・臨床応用
4) 指の関節鏡視下手術
5) ペルテス病に対する自己骨髄血移植
6) 頚椎椎弓根スクリューによる脊椎固定術
5. 特色とする医療の治療成績(大学病院)
外来患者数:整形外科およそ2200人/月、リハビリテーション部およそ370人/月
年間手術数: およそ500件
6. 研究会:
1) 瑞穂卒後研修セミナー(年5-6回)
2) 名市大整形外科セミナー(年2回)
3) 斯整会骨軟部腫瘍検討会(年2回)
4) 斯整会脊椎カンファレンス(年4回)
5) 斯整会Hand Club(年3-4回)
6) 斯整会骨粗鬆症フォーラム(年1回)
7) 斯整会リウマチ研究会
8) 瑞穂リウマチ・膠原病フォーラム
など多数あり。
B. 研修目標(大学病院)
1. コース名とGIO
1) コース名: 名古屋市立大学病院整形外科専門医研修コース
2) GIO:運動器の外傷・急性疾患・慢性疾患に対して、整形外科専門医として患者さんの社会的心理的要素に配慮した診療が行えるようになるために、外傷や疾患の予防、急性期治療や慢性期治療に必要な知識・態度・技能を修得する。
2. ユニット構成
1) ユニット1:腫瘍班
ユニットのGIO:整形外科専門医になるために、整形外科の良性・悪性腫瘍治療に必要な知識・態度・技能を修得する。
2) ユニット2:小児班
ユニットのGIO:整形外科専門医になるために、小児の整形外科疾患や外傷の急性期治療や慢性期治療に必要な知識・態度・技能を修得する。
3) ユニット3:関節班
ユニットのGIO:整形外科専門医になるために、関節疾患の急性期治療や慢性期治療に必要な知識・態度・技能を修得する。
4) ユニット4:脊椎班
5) ユニットのGIO:整形外科専門医になるために、脊椎の疾患や外傷の急性期治療や慢性期治療に必要な知識・態度・技能を修得する。
3. 取得できる資格
1) 日本整形外科学会:専門医、スポーツ医、リウマチ医、脊椎脊髄病医
2) 日本リウマチ学会:専門医
3) 日本リハビリテーション医学会:専門医、認定臨床医
C. 研修プログラム
1. 日本整形外科学会の専門医資格取得までの研修期間は、原則として教室の関連病院で一般整形外科疾患および外傷を中心とした研修を受けるが、研修の一部を大学病院で行うこともできる。
2. 研修場所:教育研修委員会の決定に従って関連病院および大学病院で勤務する。(新しい臨床研修制度にあわせた新しい研修制度を検討中です。毎年1回ずつ研修に関するアンケートを実施して希望を聞いています。関連病院は、名古屋市内に13、愛知県内名古屋市外に12、岐阜県内に4、三重県内に3、静岡県内に2病院あります。)
3. 週間スケジュール:病院により異なる。
4. 院外研修:大学病院での研修期間中は、関連病院での外来や手術助手などを半日×2〜3回/週程度あり。関連病院での研修中はなし。
5. 学会活動:年1回以上の学会発表と論文作成を指導します。
6. 研修評価の方法、修了認定:指導医による観察記録、学会発表、論文作成など。
D. 大学院との関係:希望者は全員が進学できるように配慮します。研修期間中でも随時入学できますが、日本整形外科学会の専門医資格を取得後の入学をお勧めします。
E. 研修修了後の進路
1. 大学病院で臨床研究医として勤務
2. 関連病院で勤務
3. 大学院進学
4. 留学(国内・海外)
5. 開業
本人の希望を尊重しつつ、人事委員会の決定に従って勤務していただきます。毎年1回ずつアンケートを実施して、勤務先や専門研修、留学などに関する希望を聞いています。